500円の古い名古屋帯反物が蘇った!メタリックカラーの九寸帯地で普段使いの小袋帯(半幅帯)作成

フォーマル向け名古屋帯の反物を普段使いの小袋帯(半幅帯)にリメイク


500円で買っておいた名古屋帯用の反物がある。フォーマル傾向の九寸名古屋帯で、仕立てられることなく長期間が過ぎ、縁あってここに流れ着いてきたものだ。以前からガンメタリックな半幅帯に興味があって、ちょっと違うがこれが使えるかもと考えていた。

正絹、西陣織でこんな色柄。いつも思うがタグに書かれているのって暗号みたい(笑)

じっくりと帯地を見てみると、黒地に金の抽象柄がボカシで染められている。引箔?この色柄が好み。そして、その上から金銀ラメ糸の縞柄。さらに、カラフルラメカラーのドット刺繍が規則的に並んでいる。

渋く表現された黒と金にガンメタなイメージを抱いた。金銀の不定期な縞が都会的な印象で、全体的にクールな感じ。そこにカラフルドットが、どこかコミカルさを醸し出している。こうしてよく観察してみれば、趣深く帯地への愛着度が増していくものだ。帯に仕立てれば尚のことかも。

仮に、半幅にするとこうなる。

準備:反物の状態確認とアイロンで蒸気仕上げ

帯地の裏面には、こんなふうに金銀糸と部分的にカラー糸が渡っていて、それらはポリエステル糸だろう。ここで、帯地の歪みや殺菌(古い保管品だから笑)の目的で、蒸気アイロンを全体に掛けるのだが、ポリ糸が溶けてしまわないように当て布をしつつ浮かし掛けでゆっくりとやった。

古い反物は埃っぽい匂いが蒸気とともに出て来て、完全ではないにしろ追い出せて一石二鳥。そのあとは衣紋に掛け風に当てておく。

本来なら、芯を入れて胴の部分が半巾の「名古屋仕立て」か、芯の他に裏地を付けて胴部分も開いた「開き仕立て」の名古屋帯に仕立てる、というものだ。それを、今回は小袋帯(半幅帯)にしようということで、本来の形を変えるといったリメイクだ。

そして、この帯地はお太鼓部分と胴の二巻き目に出る部分と手先に柄がある「六通柄(帯の6割が柄)」だ。それを小袋帯(半幅帯)として体に結んだ時、結びの種類によって手先近くの無地部分がどのように出るかは、結んでみないと分からない。しかし、それを理解していた上で、完全無視し利用するというわけ。

と、ここまでが前日の目論見と作業だった。


芯なし・ミシンで簡単!小袋帯(半幅帯)の作り方・手順

後日の作業。

手順1:長さの調整と端(タレ先)のカット

まず、お太鼓部分はこのように裏面へと黒無地で折り返し軽く止めてあった。その状態で端から端まで長さが363センチ。無地の折り返し分は使わないから、止めを外して10センチほど残し切り落とした。この10センチは、出来上がりのタレ先の中に折り込んで始末する分。

手先側は折込み分が、やはり黒無地で3センチほどあった。

手順2:半巾に折ってミシンで端を直進縫い

反物自体にそこそこな張りもあるから、芯を使わず若干柔らかめな、最近の兵児帯感覚といった小袋帯(半幅帯)にする。よって帯反物の他に必要なものはないし、手間も少ない。

手先タレ先側は縫わずに、ただ、34センチの帯巾を半巾に裏表にして、端の約7ミリを手先からタレ先までただミシンで縫うだけ。この端の縫い代次第で帯巾が決まる。

ミシン目は洋裁のときより粗くダイヤル6で。ありがたいことにミシンに目印の線が付いているから、それに沿って進ませば歪まず最後まで真っ直ぐ縫える。だから帯地には印つけが必要なくラク出来た。

縫い目の部分にキセもせず、(和裁でやる折り線、それをするとひっくり返しの折り山がキレイに出るのだが)筒状になった帯に手を突っ込んで引っぱり出しひっくり返した。その際、渡り糸に指を引っ掛けぬよう慎重気味に。

手先タレ先は帯の中にきちっと折り込んで数針の隠し縫い。小さな手芸クリップしつつ、手で出来上がり線を馴染ませただけで終了。織地そのものの張りのおかげでアイロンを省略できた。また、実際に締めるとキチッとクセづくだろう。

完成!ゴールド系ガンメタリックな小袋帯の仕上がり

願望だった、ゴールド系ガンメタリックなイメージの帯完成。

名古屋帯の反物から、巾が16センチで長さが362センチの小袋帯(半幅帯)になった。ヒダをたくさん作るような変わり結びはしないから、この長さで十分だ。

こういったキラキラ系の小袋帯は、踊りの衣装では普通。もちろん踊りでもイケるが、自分にとっては普段使い用なのだ。

初おろし一発目はまず来週の稽古コーデで。どの小紋と合わせてみようかな?