着付けの裏ワザpart2長襦袢の紐について教わったずれない衿元

一昨日の、先生から教わったずれない衿元part1 には続きがあり、今回は「襦袢(長襦袢、半襦袢ともに)の紐」について書きました。

更に、このページの実践編(実際に紐を縫付けて)を追加で書きました⇒ずれない衿元part3。ここには新たに「衿止めグッズ」の使い方も書いています。

着物を着てるうちに長襦袢の衿元がグズグズ?

この長襦袢には、紐と衣文抜きを自分で縫いつけていました(24年前に誂えた当時は紐も衣文抜きも付けてはいなかった)
実は、着物を着ている間に衿や胸元がグズグズになりやすくてどうも着分が悪い。

長襦袢の紐のベストな位置

6、7年前に教えてもらって付けた紐の位置↑はごく普通。一般的な付け方だと思います。普通に腰紐をする位置で衿に対して垂直・・ただ縫い付けたって感じ(笑)だね。

そこで、最近教えてもらっていたことは、胸を包む衿の延長としての紐の形と付ける位置が大事ということでした。

着物を着ている間に衿や胸元がグズグズになりやすかったのは、この紐付けがよくなかったからなのですね。

上の画像右の写真、赤い線を書いたように、紐巾を広め(特に縫い付けの部分を)にして若干斜めにそしてもっと上部に縫い付ける。

これは実際に襦袢を着た状態で位置を確認しながらということになりますよね。(半衿がその位置に掛かるので、そこは考えて紐を付けなくちゃいけない)

着る時は、自分から見て衿を合わせたら内側に入った紐を左の身八つ口から出し後ろへ。右衿の紐はそのまま後ろへ。両紐を衣文抜きへ通して交差した状態で前で縛るか、からげて処理を。
ちなみに、この衣文抜きの「紐通し位置」も、もう少し上にあるべき。紐通しのみを解いて数センチ上部に付け直すといいですね(途中をつまんで短くする方が早い)
衿に付けた紐が脇の方にお互い引っ張られる形で、衣文抜きに通し固定するという感じ。注意点は紐の引きしめ具合ですね。引っ張り過ぎで着付けちゃうと、あとから衿が詰まってくることが。

お誂え、仕立ての際には依頼すれば紐を付けてくれますが、その位置もそれぞれで背中に付ける場合も有ります。

これが一番というのもなくて、着る人の好みや、仕立て師の好み(何も言わなければ)やおススメなどで紐の位置を決めてるのですね。

衣紋抜きがついた既製品の長襦袢では仕立てサイズで決まっているので、着てしっくりこなければ自分で合うように手直しが必要だったりしますね。

仕立ての違いの影響と姿勢の影響が出やすい衿元のクズレ

自分の体に長襦袢と着物の仕立て寸法がキチっとあってると、本来なら自然と体に添うものだし着崩れもほんとに少ないもの。

特に衿元に関する寸法、繰り越しや衿肩開き、付け込み?とか。人の首の付け根の形状ってそれぞれ。線や厚みなど。そういう意味では寸法って大事よね。

お下がりや頂きもの、リサイクルのものや既製品とかは、自分の寸法と違ったりするのはまあ当たり前?のことだけど、その差が大きいほどやっぱり崩れやすくもなる。長襦袢と着物それぞれが違っていてもそう。

だから、寸法の違いにはそれなりの工夫が必要。逆を言えば、工夫を活かすことで上手く着ていられる。融通が利くということよね。

フォーマルでなければ多少の崩れくらいは全然OK~って感じですけど、いい方法は知りたいし。一番自分にピタッとくるのはどれかなーと、楽しみながらいろいろ試しています。

結局姿勢が一番大事なポイント

それから、意外に重要なのが姿勢で特に椅子に腰かけている時や正座している時の状態。

腰から背中、首にかけて曲がってないか?ということです。前かがみ(背中が丸く)になっていると後ろ衿が引っ張られている状態なので、そのあと立ち上がったときにはその緩み分が衿元胸元のクズレになってるという。

骨盤をしっかり立たせる、自然で良い姿勢が一番の崩れ防止策では?と思っています。