お太鼓完成形の二部式名古屋帯(作り帯・付け帯)の作り方、紐付き|塩瀬のポイント柄開き名古屋帯

楽しくてやめられない作り帯はどこまで続くのか?

この数日間、作り帯や半幅帯にした名古屋帯の中では一番長い帯です。前回に続き塩瀬の染帯、だいたい380㎝弱の、薄い芯が入った開き名古屋帯です。お太鼓柄(ポイント柄)です。何の花でしょう?

胴には左巻き右巻きどちらでも楽しめるようにわずかに違った柄つけが。
これも二部式にしてみます。さらに、今回のお太鼓部分は完全な「お太鼓」を作る方式にします。

昔の「付け帯」「作り帯」その実態 その2 で登場の(以前はかなり敬遠していた)青い帯を参考にしながら「二部式の作り帯・付け帯」にします。

お太鼓完全形で作る二部式名古屋

 タレでお太鼓の形を作りマチ針で仮留め。参考にする左の青い帯は(カジュアルで小ぶり、お太鼓山からタレ先まで全長34㎝)今回のはちょっとシックなので36㎝にしました。
 形がズレないようそっと裏返しして、青い帯を参考にここでまず胴部分から、縫いしろ含め切り離しました。

 ダーツを取ってなん針か縫う(紫の点)こうすることで帯山に緩いカーブがつく。細かい斜めの赤線はマツリ縫い。端は折り込んであります。お太鼓の形が崩れないよう黒い線の位置に長い針を使って縫い留めました。
表面のお太鼓柄側には縫い目を貫通せず。横から見るとこんな感じ。持ってる部分に「テ」が通ります。
普通にお太鼓結びをした状態が理解できていれば、どの位置を縫い留めるのが良いかも想像できますよね👍

 次に「テ先」を好きな長さ、約52㎝ほどで切り離し参考帯を真似てマチ針。まっすぐ付けるのもいいけど、このように斜め上からダーツを取って結び目から「テ」が出てるようなイメージで付けると、より自然かと思います。↓
 塩瀬地で芯有りの帯はやはり硬くて縫いにくいです。私は長ーい針が好きでほらこんな・・。折れないよう注意しながらゆっくり刺して縫いました。じわじわっとゆっくり差せば割とすんなり入ります。

 お太鼓が出来ました。「テ先」の出る分量は好き好きですよね。私は多めにしました。
普通に手結びしたときにも、向かって左側のちょっとイビツな「テ」の形のままにしてますが、あなたはどうしてますか?

参考にした青い方のお太鼓にはフックが付いていますが、私はこのまま何も補助具なるものはつけません。
二部式のお太鼓が下がってこないようにするには、前帯を巻いたらその背中中央部分に小さなタオルハンカチを丸めて挟みます。それが土台になって帯枕はここでしっかりと止まりお太鼓が安定します。

 最後は胴部分です。
私はゆったり目に巻いて160㎝(黄色い線)プラス縫いしろが必要。参考の青い帯は150㎝でした。それでも大丈夫な長さですよ。(この写真は「テ先」を付ける前のを使用)
 余分を切り離し、芯は更に多めに切る。端が分厚くなるのを防ぐためです。昨日の腰紐半分使って余ったのをここで使用。写真のように紐を間に挟んで縫い閉じました。
  出来上がりました。右端の帯地は切って残った分です。けれど残りは切り落とさずに、お太鼓や手先部分にたたみ込んで始末するという方法でも良いと思います。
出来上がってじっくり眺めてたら・・くすんでた帯が輝きだした。喜んでるぅ~嬉しい♡締めてこその帯。半幅帯一辺倒だった私には、こうすることで締めようと思う機会も増え愛着が湧く。
帯を切らない「ワンタッチ帯」もラクでいいけれど、
やっぱりこれが一番かもな~ 今のとこ。