着物のワキ汗染み防止、和装の汗対策肌着~私の失敗と経験から

私は緊張性の汗、特にワキ汗が尋常じゃありません。

着物を着ていて肌着がぐっしょり湿った感触がとても嫌でした。あ、汗びっちゃだ・・そこに意識がいくと余計にいやーな汗がにじんだりして・・

滲むどころじゃなくツー・・と流れてくる瞬間が分かる。それがまた緊張につながるといいますか。。(恥ずかしいですが正直に)

着物のワキ汗で失敗した経験と下着選び

着物で出掛けたある日、緊張する相手との対面数時間後の帰りぎわ、ドキっとしたことがありました。

確かに、ワキに汗がにじんでいたのは分かっていました。でも居住まいを正ししっかりと腋をしめていましたので汗のひんやり感も感じないままにいて・・

数時間後それがまさかここまでとは・・着物のワキあたり広い範囲でじーっとりと湿っていたのでした。 うわぁ・・です😰

肌襦袢はびっしょりでそのうえ長襦袢を通して着物にまでじっとりと浸透😬すごくショックでした。着物が汗ジミになったらどうしようと思いながら、自分の緊張性のワキ汗にはホトホト呆れてしまいましたよ。

着物はアイボリーの紬。ワキ周辺が湿ってるのが分かるほど色が変わってました。よくTVの芸人さんで見る光景、ワキ汗をかいてるのが分かるアレです。着物でそういった状態って分かります?普通お目にはかかれませんけどね(笑)

私がその一人!ほんとに私は昔からこうなの。この異常なほどかくワキ汗というか・・変に緊張する性格自体どうにかならないものかと悩んでもいましたし。

とりあえず汗で湿った着物をそのまま衣紋掛けに掛け、試しに自然に乾かしてみたら汗のその部分はガバガバに硬くなって・・そりゃそうですよね!

着物のワキ汗を自分で部分洗い(単衣の真綿紬)

まだシミにはなっていませんでしたが、このまま放っておくと時間の経過とともに黄ばんでくるのは間違いないのです。

霧吹きを軽くかけて汗飛ばしをするという、夏の着物のお手入れ方では聞いたことがありましたが、この場合は軽く汗ばんだ状態ではなく思いっきりの汗なので無駄。

これはせめて部分的にも水洗いをしないと後で後悔すると思ったわけです。そこで思い切って自分で部分洗いの応急処置をしました。

ただこれも、
★紬地で単衣仕立て(裏地無し)なので扱いやすい
★普段の着物である
★汗での色落ちはなかったので洗っても大丈夫そう。
★もともとが古いもの。
というあきらめもつく気持ちがあったからこそ出来たことでもあります。

他の部分が濡れないようにしながら、洗面器に人肌ほどのぬるま湯に浸し部分洗いしました。洗剤は使いませんでしたが数回水を変えながらの振り洗い。

済んだらタオルでポンポンと押さえ水気を取り着物専用の衣文掛けに。乾くとその部分は、わずかにですが硬く毛羽立ったような手触りになっていました。

軽~く手でもむようにすると元のように少し柔らかくなりました。当て布をして低温のアイロン掛け、十分な仕上がりでした。水シミ輪染みなどにもならず良かったです。

着物の汗染み防止!自分にピッタリの肌着

そんな失敗があってワキ汗パット付きのタンクトップや 汗取り パット付ブラジャー や、汗取りパッド付 着物スリップ やら・・または洋服用の下着でワキ汗パット付きのインナー(フレンチ袖)など、ホントにいろいろなものを試してきました。

和装の汗取りで有名なあしべ織り 汗取り肌着・肌襦袢 にも興味がありましたが、その形状からは残念ながら私には用が足りないことが分かり購入をあきらました。

なぜかというと、胴回りは十分なのですが(個人的にそこはあまり重要ではない)ワキ部分の汗パットが私には小さく心もとないからです。ワキの下、というよりワキの前側、下、後ろ側を広範囲にその機能がなければ私にとっては無意味・・なのです。

どれもこれも帯に短しタスキに長し?というか、自分の都合にぴったり合うものには、なかなか会えませんでした。

汗止め剤の使用や汗止めに胸上を紐のようなものでキュッと縛るという手段も試しました。

悲しいかな汗止め剤は私のような人には効果なし。胸上を締め付けるのは体的に違和感や窮屈間で考えるだけでもムリ(笑)

よくある「汗取り」というものでは、私のように汗が多ければ汗取り部分をはみ出して着物にまで染み通ってしまう訳です。

困ったあげくにようやく辿りついたのが新発想の和装肌着というもの。実は以前からネットで見てはいたものの、正直私には高いお買い物だったので躊躇していたものでした。

再度そこへ辿り着き、今度はよくよく内容を読みこれならと納得し直した訳で、早い話、商品についてちゃんと理解していなかったのですよね。

重要ポイントは、どんなに汗をかいても着物に水分を通さない。というところ。

実際着てみて、これはもう私のための「オリジナル」といっていいほどでした。随分と遠回りしてしまいましたほんとに。

もっと早くに買えば良かったなと後悔したものです。けっこうな金額も掛けてきてムダなことしてましたよね。まあそれも勉強、経験でもありますけれど。
 
満点スリップにはワキ部分広範囲に防水布が貼られていて、汗や湿気を吸いながらブロックしてくれるんです。ワキ汗をかいても襦袢や着物には全くひびかないから、ほんと安心して過ごせるんですよね。

見えにくいですが、ワキ部分に書いたピンクの斜線、前後ともここに防水布が縫われています。着物でも丁度この部分にワキの汗染みがつくろころ。
(この部分に出来る汗染みのことを「抱きジミ」といいます)
また、背中からふくらはぎにかけても同じく防水布が貼られています。

たとえば夏場の正座・・そんな時は太もも裏とふくらはぎの間が汗で湿ってしまいますよね?するとその座った跡がまるでアイロンを掛けたかのようにシワがキッチリ!蒸れ湿り気、圧力でそうなるんですよね。

立ち上がったらびっくりで、ひざ裏を中心にシワシワでそのまま街を歩けません。そんなこともありましたが湿り気さえなければ座りジワもかなり軽減されるんです。

さらに、汗のせいで着きやすい帯(お太鼓)の色移りも、女性のチョッと気になる日も、これで安心なのです。

着物を守る「満点スリップ」の使用感、着心地

着心地としては、通気性はあるものの水分はブロックするから、多少は蒸れます確かに(特に夏場や踊りの稽古中、帯回りも)

でも私は、汗ジミを作るよりは断然いいと思ってるから蒸れなんて全く気になりません。普通にしてても帯回りはそもそも蒸れますし。夏場は何をどうしたって暑いんですから。

それよりも安心感というのが私にとっては重要なこと。逆に、安心してると変な汗もかきにくいようです。汗かきにとって、安心して着物が着ていられること自体が精神的にもすごくラクでいられるんです。

お腹側にも、この防水布が貼ってあったらいいのにと購入した時に思いました。ですがこれにも訳があると気が付きました。

特にお太鼓をする時や礼装などのキッチリ着付けなどには紐類がその分多くなります。きつく縛らないにしても胸下から腹あたりの肌ってわりと敏感。圧迫による痒みや汗疹を防ぐためにもその部分はあえて特殊素材を付けていないのでは?と。

防水布部以外の上半身はニット製で柔らかくて肌触りがいいですし、スカート部分(裾よけ)はキュプラで滑りが良いです。洋服(トップス)の感覚でついついLサイズを選びましたが、かなりゆったり。Mサイズで充分だったと思いました。

以来、お出かけにも稽古にも着物下着には絶対欠かせない下着となりました。ほんと、いいものを作ってくれたな~と思っています。

上下分かれたタイプもあるので今度はそれが欲しいです。満点スリップの手入れは、脱いだら和装ブラと一緒にネットに入れて洗濯機にポン!それも楽です。

以上、私の経験と感想でした。