単衣に塩瀬の帯はアリ?9月下旬の気温と地域性で考える着物コーデ

9月も下旬に差し掛かる時期。暦の上では21日からが下旬だが、今回は19日の「着物の会」(着物で食事会)に参加。ちょっと迷ったのが単衣(ひとえ)着物に合わせる「帯」の選び方だった。

今回選んだのは塩沢お召の単衣。合わせたい帯は、色柄が気に入っている塩瀬の名古屋帯(単衣・袷用の3シーズン対応)だ。単純に考えれば間違いはないのだが、「まだ暑く見えないかな…?」と帯選びに少し迷いが生じた。


気温や地域性に合わせたコーディネートの結論

厳密なルールやこだわりに沿うならば、絽の塩瀬帯や博多八寸帯が最適かもしれない。しかし、以下のような条件を考慮して判断した。
  • 地域性 北海道はすっかり秋の空気で、朝晩は冷え込む時期
  • 気温  日中の最高気温は23度、夜の集合時には18度以下に下がる
  • 時間帯 夕方以降のお出かけ
北海道の秋の深まりや当日の気温を考えると、予定通り「塩瀬の帯」を合わせることに決定。「普段の洒落着だから好きなものを楽しむ」のが一番だが、TPOや気温に合わせて考えるのも着物の楽しさだ。

当日の着こなしと羽織紐の工夫

羽織っていったのは、透け感が控えめな紗の単衣長羽織。薄手でも秋口にとても重宝する一着だ。

今回は羽織紐を付け替えてみた。蝶結びするほどの長さでもない長さで房を入れても27センチ。女短でも最近の少し長めタイプだろう。

ちなみに、一般的な羽織紐の長さには、昔からある「女短(めたん)」と、蝶結びが出来る38~40センチ程度の「女中(めちゅう)」があるようだ。他にはスッキリした無双というのも。羽織小物にも種類があって楽しい。

結び目や帯まわりのボリューム感をみながら調整したのだが・・。色の問題なのか?「ただの生成りロープみたいだな」「帯前がなんだかごちゃっとするな」と思いながらも(笑)これで出発した。

会場に到着すると、「着物の会」の皆さんも単衣着物に羽織なしスタイルや長羽織との組み合わせなど様々。帯も塩瀬帯やアンティーク刺繍帯など、すっかり秋冬仕様の袷仕立ての帯を締めていて、北海道の着物姿はすっかり秋支度へと移行していた。

なーんにも迷うことなかったね。


洋風居酒屋「此花」での美味しいひととき


おでかけ先は、オーナーシェフがほぼ一人で切り盛りされている小粋な洋風居酒屋「此花(このはな)」さん。着物の会ではリピート率の高いお店だ。

アジ、白貝(シロガイ・サラガイ)、車海老、羊肉、栗、山わさびなどなど、旬の味覚をたっぷり堪能した。

驚きの組み合わせ!「シャインマスカットの白和え」

中でも印象的だったのが、先付として出された「シャインマスカットの白和え」だ。

シェフが「マスカットそのまま食べるのが一番美味しいんですけどね」と笑顔で出してくれて(笑)早速、マスカットと白和えを一緒に口へ運び口中調味すると、これが高級和菓子さながらの美味しさ!

裏ごしした絹ごし豆腐に「白のすりごま」と甘みを加えたものだそうで、ゴマの香ばしさとコクがマスカットの酸味と甘みを引き立てていた。こういった意外な味覚の発見があるのも、外食の醍醐味だ。

楽しく豊かな2時間を過ごし、今回も心地よい余韻とともに大人しく真っ直ぐ帰宅。いつもながら、昔の自分なら考えられないことだゾと思いつつ(笑)