ここで言う合わないサイズというのは裄丈(裄は肩裄と袖裄で特に袖幅が)のことだ。もちろん身丈も短めなのだが、これからする事に関しては問題なし。※身幅(後巾前巾)も割りと大事だ。
サイズが合わないながらも頂いてずっと仕舞っておいた理由は、白地の袖なし羽織が一枚必要だったから。
で、そのうちにと放っていたことをようやく実行する気になった昨日、半衿の交換(気分が変わり付け替えた)と一緒にチャチャッと針仕事した。
裄丈が合わない羽織を活かすリメイク「袖なし羽織り」
裄丈の足りない羽織は袖なし羽織りにリメイクするのがまずは一番の得策だ。小紋羽織でも絵羽織でもそれは同じ。絵羽織なら尚ステキだし上等だ。
袖を外して始末する、スリーステップで羽織りもの完成
1 袖を外す
2 肩口のあと始末
(単衣仕立てだったら更に楽なのだ。始末さえ必要ないのもあるくらい)
3 アイロンがけ
完成!以上で終わりだが・・
ベストのように羽織るだけのラフなスタイルもいいんでない?
これは畳み込まれた布の重なりが衿の中でヨレないよう、また落ち着かせるためのもので、通常は衿を折り返して着るので見えない部分だ。
私は衿を折り返さずそのままベストのように羽織るといったスタイルが好きだ。だからチドリがけは見えてしまい不要で、しっかり落ち着いてるから外しても大丈夫。
そしてラフついでに、付いていた羽織紐も「乳」も外した。もしも必要な時にはチェーンなどもっとカジュアルなクリップ式を使う。
なんか自分には似合わない感じ?あの人なら似合いそう。着てもらえるかな。
外して残った袖のこんな使いみち
外した袖が勿体ないと思う場合がある。
かつて、袖裏地(シミや汚れなど劣化具合など状態を見て)は、単の「うそつき袖」にリメイクした。スヌードやお風呂場での体洗い用タオルにもしたことがある(肌にグー)
この絵羽柄は誰が見ても褒めてくれるのだが、この袖の柄部分を帯に使った。鏡面柄のみを切り取って、元々あった二部式のお太鼓に前帯にアップリケした。
そういえばこの時の袖なし羽織だけは、わざわざ衿も外して中に畳み縫い込まれた生地を少し切り出して、衿そのものを少し薄く細巾に縫い直したのだった。面倒なことをよくやったもんだと、あとで思った。
今回の残った羽織袖はどうしたか?ってことだが、クリーム色の袖裏地は色柄的に全く面白みがないので素直に処分した。残しておいても結局は使わずムダになるだろう。しかし表地は一旦洗ってアイロンし残しておいた。小物作りには良さげな柄ゆきだから。
着れない羽織は形状を活かしたリメイクで無駄なし
お出かけに帯付き(コート系や羽織るものなし)だとちょっと気が引ける、人混みの中で帯を汚してしまわないか心配、ショール系は苦手だ(自分がそう)とかで、コートでも羽織でもないもっと身軽な羽織りもの無いかな?って時のお助けになる袖なし羽織。
袷でも単でも盛夏用でも、季節に合せて数着あると便利なものだ。
譲ったりして今はもう手元にないのもあるが、思えばいろいろ手を掛けてきたものだ。お下がりで下さった方は見れば喜んでくれるし自分も満足だ。(参考の過去ページ⇒着物やコート、羽織からリメイクした羽織りもの集)
さて今年の夏こそは、しばらく保管していたグレーのレース生地で作るぞ羽織りもの。