先日ショップから届いた黒無地着物に重ねのハギレを縫い付けた。
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ざっくりだがトルソーに着せ付けてみた。このあと微調整する部分にマチ針をした。
重ねの衿、袖口袖振り、上前の八掛けに縫い付けたハギレは化繊の金襴緞子地で動くとこの八掛けがチラチラ見える。この金襴緞子地、元は「打ち掛け」だったらしい。
夜に縫う作業をしていると、夫が坊主の袈裟みたいだなと一言。まあそれは確かに(笑)けどステージ衣装ではこれくらいじゃないと映えない。だから衿や袖口袖振りも2~3センチと大げさに出す。プラス、袖裄がその分伸びるから袖を使う所作もしやすくなる。
微調整は、当日着付けやすいよう広衿の着物と重ね衿をズレないよう固定の縫い付けを。それと袖口袖振りは今のところ左側のみになっているが、後日皆の意見によってはハギレをプラスして右側のにも付けるかもしれない。
とりあえずの結びにしてるが、帯結びは丸みのない文庫ということになっている。袋か名古屋帯で角出しにしたいところだが、なにせ今ある在庫の中でだし、しかも皆さん自身で結ぶ手間や時間を掛けられない。曲のイメージもある。そんなことから簡単な半幅帯となっているこの数年は毎回そうだ。
肌抜き半襦袢の衿には衿芯を入れた。それが、この本衿と掛け衿というように2枚重なっているわけではなく、1枚の本衿をそれ風に仕立ててあるものなので掛け衿端部分を解いても芯は入らない。
それで仕方なく3センチほどの通す穴を切って芯を差し込んだ。裏側だし折込みもあるから気にならないかと納得し軽く縫い留めた。プレタは生地節約?もあってかだいたいそうなっている。安価な洗えるプレタ着物でもこういった1枚衿(うそつき掛衿?)が多い。
それと、一般的な襦袢の衿幅よりも5ミリ幅広な仕立てだった。それはステージ用だからだと思う。それには着物の広衿もその幅に合わせて折れば全く問題ないのだが、今後のことも考えて5ミリ幅狭く縫い付けることにした。
肌抜き半襦袢、裾除け(赤)、着物、半幅帯、そして舞扇。高めに結うアップヘアには、銀ラメモールで作った飾りまたは赤い塗り箸か赤玉の簪など、どれにするかは未定だ。
これで、この冬の高齢者文化祭(芸能発表の部)で使用する衣装小道具がほぼ揃った。
三味線ひとつ女旅芸人そんなイメージの衣装選びだったのだが、衣装によくある付下げ柄などではなく更に9名分を揃えるのはちょっと難しく。先生がいろいろ悩んだ末の、みんなが持ってるだろう黒紋付き(紋は隠すが自分はプレタの黒色無地に)だったわけだ。
明日の稽古には出来上がったこれらを持って行き、軽く羽織ってみての確認とこれから縫い付け作業をする人の見本にしてもらう。