名古屋帯を自分で仕立てて早速着物にコ―デしてみた

名古屋帯でも反物の違いやその呼び名、仕立て方やその呼び名など、いろいろあってややこしいものですよね。。

八寸名古屋帯の仕立て方

未仕立ての帯地が1本あります。”八寸名古屋帯”の未仕立て反物です。八寸帯は裏地や芯が必要ないので、面倒くさがりの私には割と簡単に仕立てやすいもの。

お太鼓部分全体を折り返し(2重になる)てかがる仕立て(両端をかがり縫い)なので”かがり帯”と呼ばれたり、折り返したお太鼓部分が袋状になるため”袋名古屋帯”とも言われます。
前帯とお太鼓の一部のみにポイントの柄がある”お太鼓柄”です。

わずかに黄味の入った薄いブルーというか、薄い青緑というか・・調べてみると花浅葱(はなあさぎ)色かなと思いました。この色とペイント絵のようなポワッと浮き立つような柄がなんとも好きです。

リサイクルで昨年購入してから何カ月も放置したまま😅それが突然縫う気になって、夜なべ作業で仕上げました。

かがり仕立て縫い方

反物の巻き終わりに付いていた白いカバー(布)を外せば、たれ先はすでに出来上がりサイズに折り返されていて、その長さを計る必要もなくこのまま縫えばいいだけの状態です。名古屋帯の反物はこんな感じになってるのが多いかと思います。

※界切線(オランダ線)というのが2本あればその中心で折り返すとか、1本の場合はそこから何センチでとかの、その手間も掛かりません。一昨年仕立てた単衣のお太鼓柄(ポイント柄)名古屋帯の場合は線が無くて、ちょっと手こずりました。これはその点ラクです。

早速、折り返して2重になっているタレの帯巾がズレないように待ち針をし、両端のミミをこんな風にらせん状に縫いました。延々とチクチク・・です。
細かい作業なので気長に、でもここがちょっと辛い部分ですよね😞これが済みさえすればあとは気もラク。折り返しの終わり部分、その端をおおざっぱにですが千鳥掛けです。
お太鼓部分はこれで終了。

松葉仕立て縫い方

今度は手先側です。手先を裏面にし半巾に折り縫います。

縫い代ちょっと少な目にしました(反物の長さや自分のサイズによる)。表にひっくり返したら、両ミミを合わせて袋に縫います。同じくらせん状で細かくかがる。
胴に巻く部分全部は縫わず、手先の20~30㎝位(一般的に)だけを半巾にかがり縫い合わせることにしました。

この手先の一部のみ半巾にする仕立て方が「松葉仕立て」です。これだと胴に巻く時に巾出し(帯巾を半巾15㎝より広くしたい時に都合が良い)がしやすいです。
一般的には手先の20~30㎝位までを縫うところ、今回は手を抜いて10㎝にしました。それで十分と思ったからです(笑)

仕上がりの手先、三角にたたむとこんな感じになります。
※手先から胴に巻く分全てを半巾に縫い閉じると”名古屋仕立て”といい、逆に全て開いたまま(手先も縫い閉じない)のを”開き仕立て”というそう。使う人の好み。使いやすさ、こだわりで選べばいいのです。

さて、出来あがり。仕立て上がりは全長365㎝でした。
とりあえずの組み合わせですが、トルソーにザックリ着付けてみました。ん・・いい感じ。ポイント柄は何の花でもないので限定される季節もなく、春秋冬の3シーズンは使えますね。
花の表現がフワッとした雪玉をイメージさせる感じなので、雪景色に合わせてもいいと思うし、この涼やかさを暖かい季節に添えても、どっちでもいいかな?と思います。あなただったらどんなイメージ?

グレー系の紬着物は単衣。
帯揚げ(兼帯枕)は先日作ったもの
紫にアイボリーの帯締め