自分で作れる帯枕と帯揚げを兼ねる三重紐

なんちゃって帯揚げを紹介します。それは、言うなれば「帯枕と帯揚げを兼ねる三重紐」その”原型”は知る人は良く知ってるアレ、帯の変わり結び用に使う三重紐です。

中央が平ゴム(巾3㎝)が3枚重なった構造です。最近では半巾の変わり結びにもけっこう使われていますし、三重どころか四重紐も有ったりしますね。成人式の振袖でも使われてるものでネットショップにも売ってますね。
これのゴム部分のみと別のハギレをつなぎ「帯枕と帯揚げを兼ねる三重紐」を作りました。

中央の三重ゴムが平らな帯枕に、両側にハギレを縫い付けて帯揚げにと、1本で2役3役の便利な着付け小物になります。お太鼓や角だしに、またゴムが3重なので変わり結びにも重宝します。

1本で3役の「帯まくら兼帯揚げ三重紐」の作り方

平ゴム巾は3㎝で長さが20㎝×3重(好き好きで2重でも4重でも)分。

今回は、娘が10年前に使ったきり仕舞われていた三重紐を使いました。(貴方もこんなの仕舞い込んでいませんか?)実際に使用した時の感じから、巾も長さもこれくらいが丁度いいかと思います。

両側のツルツルした紐を外し中央のゴム部分のみを再利用です。手芸店にも平ゴムは色々とありますね。
薄紫色の反物ハギレ19㎝×72㎝×2枚をそれぞれ袋状に縫います。

出来上がりの巾は8㎝になります。が、もっと細く又はゴム巾と同じでもよいのです。また、前でしっかりと余裕で結べる長ささえあれば十分なのです。
ゴム巾に合わせて布にタックを入れて、ゴムとしっかり繋ぎ合わせます。ゴム巾と同じ巾にした場合はタックも必要なく、もっと簡単です。

これは布巾が8㎝と広いので装着時には巾半分に折り結びます。少しふっくらした感じになりますね。
つなぎの縫い目は雑でスミマセンが↓出来上がりの状態がコレ。丁寧な人は布にゴムを挟んで縫い繋げるのでしょうネ。

細いバージョンの見本

もう1本、細めのものも作りました。平ゴム巾は1,8㎝で長さが18㎝×3重です。

少し細い分上のゴムより伸縮がしやすいです。在庫に有ったゴムの分量からは2重でもよかったのですが、しっかりさせたかったので、何とか3重にしたわけ。
使っていなかった江戸小紋のハギレ半衿を活用してます。この日のお太鼓に使っていた(ほとんど見えてないけど) のがこれです。

「帯まくら兼帯揚げ三重紐」の便利さとその理由

  • 手間が減り時短できる。
  • 伸縮性があるので背中に密着し、しっかり結べて緩みにくい。
  • 幅が細く短いので、縛ったとき前帯の中がスッキリして暑苦しさ軽減。
  • お太鼓、角だし、変わり結び(ほぼしないけど)にと、用途も多い。
と、こんなところが便利な理由。

そもそも、帯枕の長い紐を結んで仕舞い込み、さらに長い帯揚げを畳んで結んで仕舞い込む・・その動作の面倒さ邪魔くささが、私にお太鼓結びを遠ざけてもいました。

もともと平めな帯枕が好みなのと、使いやすい帯揚げをということで巾が若干細くて長さも短く手作りしたこともあり、、

そんなことなどから「三重紐」そのものの形が丁度良いと気づき、紐が帯揚げだったらベストじゃん?と、1本で3役の「帯まくら兼帯揚げ」となった訳です。ただ、変わり結びはほぼしませんが、孫の浴衣に可愛く結んでもあげられますから。

時短でスッキリ仕上げ♡便利でラクな和装小物、着付け小物ですね。半巾帯ばかりだった私も、ふだん着遊び着にチョチョイと、お太鼓率も上がりますよ。

自分のアイデアと好みで作れる和装の小物

中央のゴムは、白ではなく黒だったり、布地の色や柄に合わせてのカラーゴムを使うのもいいと思います。平ゴム巾は3㎝位が丁度よいみたい。必要ならメッシュ製の平ゴムなんかで夏用も作成可能でしょう。

今回のは3重にしましたが、2重でも十分しっかりしたものになると思います。1重でも大丈夫そうですが、人によっては心許ないかもしれませんね。変わり結びで使うことを考えたら2重から3重または4重がいいですね。

化繊、木綿、正絹、夏用の生地など、布巾も広め細めと自由です。お太鼓を作る時の”お助け紐、仮紐”にも使えますね。

以上、便利なアイテムの紹介とその作り方でした。