2月の袷「ぐし縫い(飾りぐし通しぐし)」に萌える70代80代の着姿

お稽古はたった5名(私を含め)と寂しい日でした、この時の着物とりどりを紹介しつつ、今回は「ぐし躾」に着目してみました。

辻が花柄の小紋には、掛け衿・袖口・褄下・裾・内揚げ周りに「ぐし縫い」または「ぐし躾」(超細かな飾りぐし、少し細かな通しぐしといわれるもの)が施されています。特に衿元飾りぐしの細かな糸目が美しくないですか?私大好きなんですよね。

礼装着物によく施されてますが、小紋でもあったりしますよね。「飾り躾(しつけ・びつけ)」とも聞いたことがありますよ。

私はこれ絶対に外しちゃいけない「躾」だと認識していました。勿論そういう決まりだし大多数がそう言われてますよね。
小紋に限りますが、驚いたことに外す外さないにも地域や個人の考え方があるとも後に聞きました。美しさを損なうという考え方もあるようで、それにも静かなる驚き・・

こちらの総絞り小紋にも「ぐし縫い」が施されています。絞りなら、生地的にも裏地との落ち着けにはなお必要なのかもね。

そしてこちらの更紗寄せ柄の小紋にも「ぐし縫い」がありました。昔よく言ったいわゆる「ちょっといい着物」とか「よそ行きの小紋」には多かったように思います。(あくまで柔らかもの(垂れもの)のみ)
最後は付下げ訪問着です。薄いクリームの爽やかさに水墨画のような柄付けが落ち着いた雰囲気。八掛のグレーも素敵だな~。

格のうえからも「ぐし縫い」は当然ながら施されています。

今はもうありませんが、母の古い黒地に飛び柄の小紋に入ったぐし縫いがとっても好きでした。何度か着ましたが、黒地に細かな白糸が点々と美しく並んでいて、それを見るたび着るたびに”萌え~”だったんですよね。