踊りの稽古着物は「うそつき袖」70代80代の普段着物6月初めの単衣

6月第一週目、先週の水曜お稽古日は着物暦どおり、皆さん単衣でした。

今回は久しぶりに「うそつき」のお袖(替え袖ではない、内袖とか付け袖と言われているもの)をチラッと見せて頂きました。

私の知る限りでは踊りのお稽古着物には「うそつき袖」の着付けです。一般的な長襦袢(又は二部式襦袢)それ自体あまり着ていません。(盛夏の薄着物はその限りではない)

そうすることで半衿も(必然的にこれもうそつき)色々楽しめるし身支度が時短で済みますよね。稽古時に限らず普段の着物にもよくする着方です。

画像の「うそつき」方式です(→うそつき袖作り方と付け方
着物の袖裏にこんなふうに付けてる。
舞台衣装やフォト業界でもごく普通のことで、「うそつき」そのものは今や一般的にもすっかりお馴染みです。

スゴイのは着物一枚一枚にこうして縫い付けてること。いったい何枚お袖を仕立ててきたのですか😮と驚くばかり。これは併用の利く「替え袖」とはまた違いますからねぇ。

ということで、こちらは大島。この着物には、地模様の入った白生地の内袖です。
白紬に、白い絽の内袖です。
縞小紋に薄いピンク地模様の内袖。馴染みの和裁士さんにこの小紋を仕立ててもらった際、内袖が付いての仕上がりだったのだそう(何も言わずとも)その和裁士さんは舞台衣装を中心に仕立てていた方で「踊りの着物には内袖を」という考えだったようです。
黒地に多色の極小花柄、この小紋には薄い無地オレンジの内袖。
シックな暈し(霞柄?)の小紋には、モスリンの内袖。着物と似たような色味にピンクや白の小花が可愛いです。モスリンの発色や柄には懐かしさを感じますね。
ここ最近の私は長襦袢に傾いていましたが、この「うそつき」も替え袖や内袖(付け袖)などいろいろと都合に合わせて長いこと活用し続けています。