リサイクル着物をとことん着る!これまでの手入れとお直し復活まで

お気に入り限定リサイクル着物をここまでやる

(2012~2015年頃)

初めての中古着物屋でお宝発見?

着物に目覚めて数年のとき、出会いは確か2009年頃?着物専門のリサイクル店にて吊るしてあった着物に目が止まり、当ててみては即購入した牛首紬の付下げ。

3000円じゃなかったかな?古いけど「牛首紬」と「染柄と色」にぞっこん。

今も変わらずだけど、とにかく「紬」が好きで当時コレクション的にも牛首紬そのものに触れたかった。思いがけずのソレだったから飛びついたんだ。

のちのショックな事件、お手入れからお直しそして復活着用までをここにまとめておく。

同じリサイクルでもピンキリ、展示方や管理、価格によってもそりゃぁ着物の状態は様々なんだよなぁ

あの翌々年、例のリサイクル店は閉店。元々が古い木造の家屋兼店舗は老朽化していて空調整備どころでもなかっただろうし、地域柄もあってかあまり知られず個人で細々と続けるのは経営的にも御苦労なことだったろう。

思えば空気の重い(薄暗く湿気の多そうな)ところに無造作に掛かったワケあり着物(笑)が、時を経て恐ろしいことになるのにも今は頷ける。

棚に整然と陳列された大量の着物たちも、あのあと何処へ引き取られて行ったのか・・

中古着物を買うときに考えるべきこと

あれから中古着物の見方選び方、手入れや直しの可・不可やその際必要な価格帯、セルフでのケアや寸法直しなどいろいろと勉強した結果・・

シミ有りとかで1、2度着られればOKで買う安価なものから、そこそこお高くても新たに誂えるよりはるかにお安く好みやサイズの合うもので状態も良好なものと、必要に応じて選び方も千差万別だ。

お店の管理状態の良し悪しも大事なことだけど、見た目良くても永年経過な着物の胴裏には目を凝らしたい。お手入れ済みならいいけれど、そうでない場合は自身の健康や他の着物にも損害を及ぼしかねない。

また、色柄に惚れてクリーニングかお直しを視野に入れるなら・・その経費も購入価格に加えてみるべきだろう。そこまで掛けても買う価値があるのかどうかと。

安っすいリサイクル着物にありがち?牛首紬の怖い末路

購入時には、すでに点々と僅かでも薄い黄変はあった(安かったし納得の購入)ふる~い着物にはありがちだし数回でも着られれば良しとしていた。なので手入れをする気も毛頭なかったが、時には箪笥の空気入れ替えや着物の虫干しはしていた。

しかし、購入から8年位?(その前年の虫干し時には特に変化もなかったはずだが・・)広げてみたら何と白カビのような点々が!ちょっと斜めから透かして見て初めて気づき、その見た目とペトっとした感触にゾワッとしたのだった。

一応、畳紙には包んでいたものの他の着物にカビが移ってはいないかとヒヤッとしたものだ(大丈夫だった)。とりあえず処分すべきとすぐに別の場所へと隔離。

我が家自体は湿気なく換気や保管状態も良い方だ。着なくても季節には風を当てているからか、他の着物にはこういったことは一切ない。けれど牛首さんには元から潜んでいたのかも?カビが時を経るうちジワジワと育って(笑)いたのかもしれない。時すでに遅し。。

我ながらよくやった!ここまでする?リサイクル着物救済復活劇

裏地はどうでもいいが表地がお気に入りだから洗い張りするか?それか元々安かったし諦めて処分するか?と、しばし迷ってみた。

  1. 十分過ぎるほど元は取った(笑)から後腐れなく処分が一番簡単で手間金掛からず!
  2. 専門店で洗い張り?そうしたら又仕立て直したくなるから余計なお金が掛かるし、そこまでする必要あるか?
  3. 裏地だけ自分で外しておくか?いやそれでも表地もちょっと気になるし、そもそも裏地怖いし触りたくない。

そこで見つけたこんな方法、そのブログ→カビも大歓迎!!なコミコミ着物クリーニングで着物を救う②そして着物クリーニングの効果でスッキリ牛首紬の付け下げその後③

お気に入りならお金をかけずに手をかける

スッキリした牛首紬。クリーニング代も超安く済み気分も上々。けれど一応キレイにはなったものの裏地の見た目の悪さは自分でも着る気半減。

ということで、この機会に単衣にしてしまおうと決意。しかもそのついでに、かねてより多少気にしていたお直しも実行しようと決意した。それが次のブログ↓

  1. 自分で着物の裏地を外そう!袷を単衣にして身丈と袖丈を伸ばす付下げ編№1 
  2. 付下げの身丈と袖丈を伸ばそう!自分でお直し№2 
  3. №3自分でお直しした付下げの完成と試着(袷を単衣にして身丈と袖丈出し)

リサイクル着物ながら愛着心でいっぱい

そんなこんな(購入3000円+クリーニング代と送料 実質8000円弱?)で、この着物には随分とあれこれ遊ばせてもらった。気に入りじゃなければ。

色柄的にも、今のところの好みであと10年くらい着られそうだ。紬地自体はまだまだ丈夫そうだからその後も残すつもり。そう考えれば、私にはなんて価値のある着物だったのだろうかと思う。(一時は恐怖に慄いたが)

牛首紬は、釘抜き紬との別名が残るほどに強い織物なんだとか。

以上で、リサイクル牛首紬の数年ごしの顛末をまとめた。

昨日は復活後のお披露目と称し稽古に着て行った。

これが10月最後の単衣着物。風がヒヤッとしてたから袷の羽織付きにした。

お直し途中を知る先輩の「よく頑張って直したしょ」の称賛にも我ながら満足だ。普段に着やすい付下げ(付下げ訪問着)柄、稽古だからラフに半幅帯だ。

※ブログ内検索 牛首紬 で、ある時のコーデなど関連する過去記事

牛首紬の上質リサイクル着物

リサイクルでも大手で種類豊富なバイセル 楽天市場店も信頼度が高い。私も過去に何度かお世話になったが、あらためて今回牛首紬を検索してみたら訪問着が中心でやはり4万前後から6万円前後。そりゃそうだろうなあ。

サイズや大体の経過年数状態、証紙の有り無しで価格も変わる。バイセル牛首紬着物通販 もうちょい裄丈(袖幅)がほしいがほぼ良好なサイズ!深い青緑に暈しが美しい。夜空に浮かぶ雲海のようだ。。