着物クリーニングの効果でスッキリ牛首紬の付け下げその後③

今日、危険な!?付下げ・・① クリーニングへ・・②が クリーニング店から返ってきました。中で着物がズレてシワがつかないよう厚紙が挟まっていたり、十分な梱包がされていましたよ。運送の積み荷法方にも注意書きが。
捨ててしまおうか・・とまで思ったくらいの着物ですが、せめて表地だけきれいに(普通に)なってくれればそれでOKな気持ちでした。

前回書いたように胴裏や八掛けの白地部分に白っぽい斑点や、それが黄変した斑点が出ていました。放っておけば時間と共に、よく言われてるアクという茶色っぽいシミ(カビの元だったり)になるんですよね。(この着物は、完全にカビだったに違いない)

ここでクリーニングしておけば、とりあえずの応急処置。この先はもう気軽に普段のお出掛け等で着てしまいましょう。そのうち裏を外してリメイク材料(羽織ものとか)にするかもしれません。もともとはリサイクル着物、その金額以上の価値は頂きましたからね。

届いてすぐ、まずはハンガーに掛け一日置き湿気を飛ばしておきます。
画像の通り、こういう黄変シミは取れません。普通に洗っても取れないものなんですよねアクしみって。まだ黄色く色付く前の白っぽい斑点も、斜めに透かしよーく見るとその跡は残っていました。(分かりやすいよう画像に加工してます)

重要なことはカビがどうなったか。クリーニング前には斑点の部分がなんとなぁくペタっとした感じでしたが、嬉しいことに手触りがサラっとすべすべになったので気分からしてスッキリ!
これなら着る気持ちにもなるってものです。これでの更なる進行も防げましたから、大事な表地も守ることが出来ました。あとは今後の保管状態次第です。

カビ菌には専門のクリーニング溶剤と熱処理が効果的なようですね。

昔の胴裏は黄変防止の加工はしていないので、どうしても黄変しやすいです。まあ白い絹自体が黄ばむ性質だし、それが絹である証拠。

近年の胴裏には加工がされているのでこのようなこともないらしいですね。だけど湿気によるカビには注意。カビのエサになるタンパク汚れも注意ですって。

もちろん汗もね!よく言う「抱きジミ」ワキ汗のシミとかがそれです。表地にまでひびいて輪染み跡が残ったらどうしょうもない。いいとこ取りか繰り回しで仕立て替えですものね(そんなわけで私は汗対策の、たかはし着物工房・満点肌着やエアレットを着用)

天然素材ほどデリケート。いろいろ勉強です。

ちなみに、クリーニング申し込みの備考欄と着物を送る際にもメモを同封していました。
シミの数ははんぱないし取れきれないのは承知のうえなので見積もりは不要の旨と、出来る範囲で構わないとも。