レースの道行コート裄丈(袖巾)直し、袖幅の出し方と試着

朝から家事もせず顔もいじらず(笑)黙々とやっていたのがこれ。レースの道行コートのお直し作業。それは袖巾を出すことでした。

※袖巾を出すと結果的に裄丈が長くなる。袖巾+肩巾(後ろ衿下中央~)=裄丈

縫い物に対しての苦手意識と面倒くさがり度が満開・・やりたくないけど依頼するほどの事でもない。けどこのままじゃ勿体ないってことで、ため息つきながらもなんとか出来上がりました。

何だかんだと中断しながら休み休みで半日もかかったわ。久しぶりの針シゴトに集中し目が点・・ああ疲れた。けど出来たから満足😊

袖巾を出したコートを試着し着具合を確認

着ていたホームウエアのままパパっと着物巻いて(付け衿と)半巾帯もピャピャっと巻いて背中をちょっと膨らまし、直しの出来上がったコートを羽織ってみました。

コートを着た感じがどんなだか全体的に見たかったからです。

着物は、裄丈が68㎝で袖巾が35㎝。(他の着物類もだいたいこのサイズが中心)
コートは、裄丈が67、5㎝で袖巾が35㎝。

裄丈の比較ではコートの方が0.5㎝短いことになりますが、なんか大丈夫みたいで、コートの袖口から着物の袖が出るということもないようです。多分、コートの布自体に落ち感が有るからだと思います。柔らかく伸縮性があり重みがあるレース糸だからかな?よかったです。(ポリとレーヨンの化繊糸)

袖丈で比べるとコートは47㎝。着物の49㎝より2㎝短い。けどこのくらいなら全然OKで、しかもコートの方が長いよりは若干短いほうが中の袖も落ち着く感じです。
欲を言えばもう少し着丈が欲しいところで、せめてあと5~6㎝・・まあそれは仕方ないこととして。これで初夏~秋口(盛夏は着ないけど)に着れるコートが1枚増えました。ラッキー♪

面倒くさがりの袖巾お直し、レースのコート編~手順

私のような面倒くさがりの貴女様には、多少なりとも参考になるかな❓

 まずは袖巾を出すのに、縫い代の折り込みが十分あるかどうか計りました。すると2、5㎝は出せると目論んだので両袖を外しました。ミシン縫いでしたが洋裁道具の”リッパ―”があると解くのもラクね(楽天~Clover(クロバー) リッパー [ソーイング用品 和洋裁 手芸用品 糸切り]

 袖の振り側(肩側)、三つ折りになってた縫い代(2、5㎝)を開いたら・・あらま、二つ折り部分が思ってたより狭かった!普通はそうなんだけどソレ忘れてたわ。

※ 三つ折りとは2回折ること。布端を一回折ると二つ折りになった状態(昔はね、これ意味が分からなかったのよね~)

ミミを二つ折りしただけの降りになります。本来なら狭くても三つ折りにしてミミは見えない方が仕立ても見栄えもいいのですが・・でも、そうすると袖巾がその分足りなくなる。。だからこのままでGOです。
 軽くですが、出した分の折り目を消すのにアイロンを掛けました。当て布をしていてもアイロンを強く押し付けると、レース生地にテカリが出てしまいます。やはり少し浮かせるようにして掛けました。
あまり消えないけど、仕上げで再度掛けるから今のところはこれでいいとする。

袖付けの間違いアルアル~左右の袖を間違わないようにするには?

そうそう、昔はよく裄丈直し(肩巾と袖巾の直し)してましたが、その時に1度間違えたことが有るのだけど・・。それは左右の袖違いね。うっかりすると間違いがち。だから確認しての袖付けです。印を付けておくといいですね。

私は袖底の縫い代を確認する方法です。着物類って、着た時に袖底(袖下)の縫い代は前に倒れているもの。そのように仕立ててるのね。そこさえ間違えなければ大丈夫。

下手な縫い方でもレース生地はごまかしが利く

何と言ってもこのレース生地ってとこが、とっても都合が良かったのですよ。ここがレース地の良きポイント。

 言うなれば・・和裁に有るまじき仕立て、縫い方をしました。
本来なら裏で縫い付けるものですが、身頃側の端5㎜(肩回り)~2㎜(袖付けあたり)に袖を並べ重ねて、表面のまま直接縫付けちゃいましたよ。
普通こうすると縫い目は表から丸出し状態でいけないのですが、レースだからか縫い目が全然気にならないんです。気にならないどころか、紛れて全然見えないのよ~👍レース生地、最高!

細い黒糸を使いました。レースだからスイスイ針が進む。肩側袖側の縫い代含めて都合4枚布地が重なるので丈夫な袖付けになります。けど厚みもゴロつきもなし。
袖付け巾寸法は肩山から身八つ口まで前後24、5㎝で。元のより5㎜多くしました。中に着る袖の落ちつき具合が多少でも良くなるかなと思ってのことです。袖付け止まりはかなりしっかり縫い留めました。

 他、袖振り側の縫い代は簡単にマツリ縫いして、袖巾出し作業は完了です。

ちなみに、肩巾からも5㎜出せば裄丈に余裕が出るのでしょうけど、そうすると恐らくコートの袖振りから着物の袖振りがその分出てしまう可能性が。肩裄(肩巾)もけっこう重要なんですよね。何でも出せばいいってもんでもないのよね。

以上、試着したあとに再度仕上げのアイロンをしました。
今度は当て布の上から軽く霧吹きしての浮かせアイロンを。これで筋消しも👍

カンペキです。(ド素人の面倒くさがりの、完璧さよ 笑)

昔はみんな和裁、裁縫をしていた・・とはよく言いますけども、そんな中でもやっぱり苦手な人下手な人はいたもので、そこも現代と別段変わらないこと。「いいんだよ別に下手でも面倒でも、なんなら出来なくても大丈夫😁」

などと、呟きながらの作業でした。自分が気楽になるでしょ?さて、せっかくなので週末の飲み会にはこれを着て行きましょかー🍺