長襦袢の袖丈を短くしたい時は昔からやってる丈詰めの方法で

色柄は気に入っているのに着物の袖丈と長さが合わなくて出番がない。直しに出すのもお金がかかるし自分でやるのも面倒。

でもこんな方法なら自分でも出来ます。しかも昔から普通に家庭でよくやっていた方法なのですよね。

今回直した長襦袢の袖丈は元が55㎝ありました。これでは長すぎて手持ちの着物(袖丈49㎝)とは全く合いませんから6㎝強程短くしました。

袖は「袖無双」という二重になった仕立て(袷)で、白い矢印部分が短く処理した位置です。解いたり切ったりすることもなく、只折り上げて縫うだけ。必要ならいつでも元に戻せるのです。

※単衣の袖でも全く同じやり方ですが、70㎝以上の長い袖や、盛夏用の絽や紗など透けるものにはあまり向かないと思います。

長襦袢の袖を切らず解かずで丈を短くする方法

要領を簡単に説明すると・・袖丈の長い分を折り上げて縫い留めるということです。

折り上げる部分は袖口の留めの邪魔にならない位置で、また袖の振りからも見えない位置にします。

専門的な寸法では、長襦袢の袖丈は着物より0、75㎝くらい短くすると良いとのことですけど、そんな細かなことは出来ないので多少の前後は許容範囲。要は着物より数ミリ短かきゃ良いのです(キチンとさんにはごめんなさいです)

袖丈55㎝を48、5㎝~49㎝弱にするので、上げ幅(短くする長さ)は6、5㎝にしたいのですが、折り上げや布の重なりから最終多分多めになると見越し6㎝にしました。(上手な方は計測どおりでいいでしょう)

上げをする位置を決めて印付け

肩山から袖口留めまでの長さを目安に、袖付け部分まで真っ直ぐ印をつける(①)そこから下6㎝に同じく印(②)

②をつまんで①に合わせる。かぶせる感じ、②が山で線と線の間3㎝が谷になり①に重ねるということです。(3㎝つまめば結果6㎝短くなる)
袖口留め部分から見て、仮に折上げるとこんな感じになります。着物の袖口から見えない位置になりますね。(私は折り上げますが、好みで逆に折り下げてもいいのです)
印、待ち針軽くアイロンしたら一旦出来上がりの長さを確認してみて次に進む。

印より控えて縫い、上げて押さえ縫いをする

ここから縫いの作業です。

つまんで印を付けたところより1、2㎜程度控えてザクザク縫います(線どおりに縫ってしまうと、折上げることで結果6センチ以上になってしまうから)
縫い終わったら、つまんだのがピラピラしてますから、それを上へ上げて(下げても可)押さえ縫いをする。
押さえ縫い後。これで生地がしっかりおちつきます。
袖の振りから見るとこんな感じになってます。この位置なら、着物を着たとき上げはまず見えることないですよね。
これで左袖の前側が出来ました。後側はいちいち計らなくても長さを揃えられ超ラク。要領を得れば思っているよりも簡単にできます。右袖は慣れて時短でした。仕上げにアイロンすればキレイですよね。
手を付けるまでは面倒で気が重かったのですけど、やりだせば意外に何ということなし。

ヤフオクやフリマなんかで好みの長襦袢を見つけて、一瞬喜んだけど袖丈が長くて断念するなぁんてことも、こんな方法に慣れてしまえば諦め度も低いですね👍