麻帯に合わせる着物、麻帯1本に単衣と薄もの着物11選

前回に引き続きまして、麻の帯と着物の組み合わせパート2です。

※この麻(苧麻)帯の織り方や質感から、盛夏用の薄物に限らず初夏や秋口に着る単衣の着物にも合わせていました。前回のはこちらです→麻の帯1本に4種の着物コ―デ

この帯はカジュアル寄りのシックさとモダンな雰囲気を持ってると思いますが、それと釣り合う又は合いそうな着物11枚を選びました。

特に違和感のない組み合わせには小物を省略し、微妙な感じや違和感ありと思うものには小物を足して合う方へ寄せてみました。

組み合わせ例の順序は単衣の紬→単衣小紋→薄物の紗、絽、麻の3段階です。

麻の帯を単衣の紬に合わせてみた例

真綿系3枚と大島系1枚。どれも特に違和感がないと思います。織目の詰まった一見紬にも見えるような麻帯だからと思います。(ここでも書いてます→麻の帯は真夏限定か?

紫系、茶系の2枚は色柄的に帯とのバランスが取れてますよね。着物の細かめな全体柄は帯の太い縞とも馴染みが良いものです。
下左アイボリー系のは、帯との色が近すぎてボヤケた感じがしますね。ですが小物を足すと大丈夫そうですし、部分で見るより全身で見た方がいいですね。

下右のグレー系はカジュアル感漂う絣が入ってます。絣が部分的なのと無地場の多さ、生地のツヤ(カジュアルだけどシックな要素もある)などが、帯のシックさを受け止めるようです。

麻の帯を単衣のお召しと小紋に合わせてみた例

下左は塩沢お召しで色、柄、質感的にも今丁度良い組み合わせと思います。下右から以下2点が小紋です。
合わない感じがした上右のは、帯の色に合わせて帯揚げ帯締めを足したら馴染んでくれました。下のは着物にも縞が入っていますが、極細い線で形状も違うので帯と縞同士であっても、さほどの違和感はないと思います。

麻の帯を、紗や絽小紋と上布に合わせてみた例

下左の紗(透け感の少ない紗)は、着物と帯どちらも強い印象があり違和感(合わない感)があります。ですが着物と似た色雰囲気の帯揚げ帯締めを足したら、帯の強さが和らいだ感じがします。

下右の、紋紗の色無地はすんなり馴染みますね。帯の縞には着物と似た色も入ってるし、やはり着物が無地系だとコ―デがラクですね(紋なし、地紋様と刺繍)
下左は絽で極薄い水色に柄ですが、帯に対して着物の色が軽(?)過ぎと思いました。帯締めを足してみたらそれなりに馴染む感じがしました。大丈夫なようです。

下右は上布で帯と同じ麻(苧麻)同士の組み合わせです。お互いに吸い寄せあう感じがしました♡ 柄で言えば極太い縞に対して極細い縞と、色柄ともにすんなり馴染みます。
以上12選が馴染む組み合わせと、工夫次第で馴染む組み合わせでした。

今現在の個人的な考え方や好みにすぎませんが、ここまでやってみたのも初めてで、おかげで漠然としていた法則みたいなものが、自分なりに分かってきた気がします。

帯と着物の組み合わせは、色合わせよりは柄合わせが大事だなぁと思いましたし、小物による効果もかなり大きいものだとつくづく感心した次第です。

※この帯を手にしたことに始まり、仕立てから麻帯のこと、コ―デに関してなど、これで4ページ記録させてもらいました。

無地の単衣真綿紬に麻帯と、”からむし”の名古屋帯初体験
からむし(苧麻ちょま)の八寸名古屋帯を仕立てました。麻の帯は真夏限定か?
麻の帯1本に4種の着物コ―デ

逆に絶対合わない例とか?アリかも~😗