麻の帯に合う着物はどれ?麻帯1本に着物4枚を組み合わてみた

先日仕立てた(苧麻)の名古屋帯を、単衣と薄物の着物に合わせてみました。帯周り小物も一緒に今回は4種類の平置きコ―デです。

この麻帯は縞の全通柄なので無地系や無地場の多いポイント柄に比べると、組み合わせできる率はちょっと低くなると思いました。

単衣の紬着物に麻帯の組み合わせ

これは先日麻の半巾帯と合わせた紬です。着物が無地系だと帯合わせ小物合せに迷いなくコ―デもし易いものですね。

帯揚げは、絽でホワイトから薄いブルーなどボカシ柄。帯締めは夏専用のレース織りではなく太めの糸で組まれたもの。着物の質感と丁度合ってるのでこれにしました。
紬着物の質感と麻帯の質感は相性が良くしっくりくる感じがしました。

単衣の綿麻着物に麻帯の組み合わせ、無理やりコ―デ?

次は半衿なしで着ていた浴衣兼着物です。同じ南国的なイメージと似た麻どうしのイメージから、雰囲気的には合うものでは?と軽くとらえていました。と同時に、実際のところ着物の普段着感と帯のお洒落着感は釣り合うのか?ということも考えていました。

あえてはこの組み合わせはしないと思いますが、これしかない!というならこんな感じ。

着物と帯の柄やお互いの持つ雰囲気がつり合わない

着物に対して帯がシックじゃない?つり合いがよくないですね。これはたぶん着物の色柄の問題かと思います。両方とも縦縞でお互いの印象が強く難しいですね。

小物の使い方で「合わない」を「合わせる」方向へ

それでも小物使いで無理にでも合わせてみたわけです。

そのポイントが着物の色味と似た三分紐です。帯の太い縞に三分紐の細かな柄(市松)を入れて帯の主張度合いとシックさを崩しカジュアルに寄せたという感じ。多少ながら馴染み感が出たかなと思います。

また、着物の持つアースカラーを帯周りに使うことで、帯のちょっと”違う感じ”を補ったとも思います。他の小物、帯揚げはアイボリー地(絽)に部分的な薄抹茶の絞り入りと、帯留めは翡翠です。
例えば着上がった感じをイメージすると・・
まず、お太鼓は縦縞でも前帯は横縞になります。それで白い半衿と白足袋で全体的に見れば、この平置き状態で見るよりはずっとまとまり感が出るだろうとは思います。

薄物の紗小紋に麻帯の組み合わせは無難で間違いない

今度は薄物と呼ばれる盛夏用の着物2枚で試しました。今どきは天候次第で6月中旬にはもう着てますね。この麻帯と無難な組み合わせ特に違和感なく普通に合います。

まずは薄いグリーン系の着物です。帯揚げは上の綿麻着物のと同じで、三分紐と帯留めは帯の色味に合わせました。

そして紫寄りの薄いピンク系の着物です。着物の色が帯に対してキツイかなと一瞬思いましたが、実際に着ればもっと薄く透けるものなので全然大丈夫です。

帯揚げは他の色ものだとしつこくなるので上と同じもの。やはり白系アイボリーは馴染みやすいものですね。

帯締めにはアイボリーのレースを合わせましたが落ち着いた雰囲気になりました。いいのですが私的には面白みがなく寂しい印象だったので画像のに変更、着物と似た色と柄が入ったこれにしました。
以上、1本の麻帯に着物4枚コ―デでした。実際に着るとまた印象って変わるものですが今後の参考になりました。

次回もまたつづく