初おろしの道中着を着てみて気づいたことダブつきのワケとその工夫

昨日のページのつづきです。
まだ冬支度の北海道ではありますが、気分的には春めいてきてベルベットの真冬コートでは見るからに重たい感じでした。

そこで、車移動ということもあり羽織るものを少し身軽なコートに衣替え。リバーシブル着物と一緒に仕立てた道中着を、昨日は初おろししました。

元々は羽織です。黄八丈のアンサンブルを洗い張りして早、幾年月・・仕立て替えたのがリバーシブル(もう一面は黄色系縞大島)の対丈着物と、この道中着です。
男羽織のように袖のふりがない仕立て方です。そのおかげで、どの袖丈の着物とも合わせられるようになっています(着物の袖幅や色柄の相性は別として)

ですが、ここは考えるべきだったかなぁと思うことがひとつありました。

後身頃のダブつきと衿付けこみの関係

お対のこの道中着は、着物の寸法(繰り越しや衿付けこみ寸法)と合わせるもの。ということで、もちろんそのようにしました。

そもそもこれと一緒に仕立ててもらった対丈着物は、衣文をあまり抜かない着方にするために繰り越しは標準でも衿付け込みは他の着物より少ない寸法です。アンサンブルなので道中着は当然それに合わせた寸法です。

ですから、他の着物でこの道中着を着た場合には後ろの腰辺りに多少のだぶつき(仕立て寸法の違いその差)が生じます。
なので見ての通り、なんとなぁく背中や腰回りのダブつきが気になるわけです。
ちなみに私たちが普通に着物を着て”男羽織”を着ると、後ろがこんなふうにダブつきますよね。それと同じ現象ね。

ダブつき対策、男羽織もこれで活用できるかも?そんな工夫がこれ

この時の帯の締め方は貝ノ口結び系だったので背中にピタッと平気味でコートのダブつきが気になる。これがボリュームのある帯結びだと背中のダブつきはもう少し良いシルエットになるかと思います。
例えば半巾帯なら文庫系や変わり結びなどのボリュームのあるもので、名古屋帯ならふっくらさせたお太鼓や角出しなど。

ということで、お対の対丈着物以外でこの道中着を着る時は、着物の衣文の抜き加減を軽く、膨らみのある帯結びにするなどの工夫をすれば大丈夫と分かりました。(このことから「男羽織り」の活用も夢が広がる)

こうして好奇心からいろんなものを仕立てて(もらって)みて着てみて、自分がそこで初め知り納得すること多々。いろいろ勉強になってきたし面白いです。実体験の伴ったいい経験かな?ある意味贅沢・・