黒地にポイント柄の二部式名古屋帯|ただ2分割しただけの二部式は紐付け位置がポイント

二部式・付け帯・作り帯などの名古屋帯を紹介 <その2> です。


黒地ポイント柄、化繊素材の単衣です。裏のない単衣の「織の帯」。
<その1>の二部式とは少々違った仕様になっています。

違うところは・・・前帯(胴に巻く)部分が長く取ってあるのは「テ」になる部分も含まれていること。
よって、「お太鼓」は何も付いてません。
下の写真で見ると紐が2か所、帯の端と途中についてますが、その途中に付いてる紐あたりから下部分の帯が「テ」になっているということ。
写真を見てうっかり・・「お太鼓」の向きを本来と逆に置いてしまいました。写真では下の方が帯枕をする部分(柄から短い)で上の方が「タレ」になる部分(柄から長い)になっています。また、タレ先の方には界切線(帯端の方にある横線)もあるので目印になります。

この帯の紐は上で縛るようになってます。(ぎゅうっと締めなくても下線がしっかり巻かれていれば緩みません、帯締めもするし)

「テ」になる部分の紐あたり、そこを巻き始めに(背中心の左寄りくらい)巻き終わりは「お太鼓」に隠れるあたりになります。(前帯のポイント柄がだいたい中央にくるように確認しながら巻く)
縛った紐を帯の間に仕舞う。
<その1>と同じに、ハンカチなどを丸めて帯枕の土台を。
「お太鼓」部分の裏側から帯枕をして土台にのせて(このとき表のポイント柄が帯山にくるように位置を確認し)「お太鼓」を形作ります。

帯枕の下に余ってる部分、これは畳んでしまってもOK。
さっきの「テ」が・・写真では見えにくいですね。下の方にちょっと垂れてるの見えます?
その「テ」を横から持ってきて「お太鼓」に通すと、この通りです。
これは単衣の帯を2分割して二部式にしたリメイク帯ですが、織柄の上に、更にアップリケを施してあるのです。柄を切り抜きアップリケの記事
袖なしベストの袖を活用、大好きな鏡面柄の部分だけを切り取ったのです。これで、あまり好みじゃなかった帯がお気に入りの1本になりました。

紬縮緬とかいう、ロウケツ染の着物と。
色大島と。
<おまけ>

例によって、この帯も計ってみました。
「テ」を含む「前帯」部分・・・・・・約250センチ
「お太鼓」部分・・・・約110センチ
標準サイズ、出来上がりの寸法です。

この形なら別に二部式じゃなくてもいいんじゃない?とも思ったりする。
だって「お太鼓」するときの結んだり畳み込んだりの作業をしないだけのことじゃない?帯枕の土台もそのおかげでしなくたって済む訳だし。。

これだったら、<その1>のほうが二部式甲斐があるような・・と。
まあ個人的な感想です。