ずっしり重く感じた地味色の小紋「紬縮緬」☆お直しの効果、意外な湿気

風邪はすっかり良くなって(早!)無事稽古にも参加できました。でも皆さんの中ではマスク装着。人前においてはまだ安心できませんからね。

マスクしながら踊るって、いい有酸素運動?でも息苦しくなって最後は鼻だけ出して踊りの練習してましたよ。
箪笥を開けて取りあえず手にした本日の着物。

今日は会場準備の当番だったのに午前中のんびりしていて気づけば時間が!選んでる場合じゃなく慌てて支度。

バッと広げ肩に掛けようよしたら、えぇっ?こんなに重かったっけぇ?と・・見かけによらず重い着物・・織の打ち込み?がかなりしっかりしてるのか、糸が太いのか量が多いのか、他の着物より長いからか・・は分かりませんが。

それとも手にしたのが久しぶりすぎて、その間に私が老化した?なんてね(笑)

いえ、確か本当はこの着物サラッと軽いはずと思い出しました。もしかすると湿気をおびていたのかもしれませんよ。

この着物は、もう何年も前のこと近所に住むご高齢の和裁師さんに裄出しをして頂いたものです。最後のお直し着物が出来上がってきた♪有り難すぎて涙出る←当時の記事
その方はご高齢ながら、ひとつの舞踊流派さんの舞台衣装などの仕立てをお一人で専門的に引き受けておられるすごい方。

夏用の稽古着の仕立てや古い着物の裄出しなど、何度かお願いしたことがあります。相場では信じられないお手頃過ぎる料金で仕上げて下さるのです。

有難くて嬉しくて、洗い張りした後の仕立て待ち熟睡中(笑)の反物を、早くこの方にお願いしたくてね・・だけれどゴメンね。機会を逃し続けています(泣)

裄が長くなると踊りによくあるこんな所作がとってもしやすくなるんです。
一度左腕(袖)を右胸にふってから左にフリさばきつつ手を袖の中(懐手という)に入れるのですが、裄が短かいとキレイにスッと入らないのね。

袖丈も直してくれて大正解です。当時は、袖に「うそつき」を付けようと思っていたのにすっかり忘れていましたね。着てないと、ずっとそのままになってしまうものです。
そんなこともあり今日は筒袖の半襦袢でごめんです。よくやりますけども。

この着物、女踊り(あたりまえだけど)に持ってこいです。今日ちょっと思いました。なぜかというとやはり重いのがいいみたい。もちろんしなやかさもだけど。

曲や場面にもよるけれど、やるせない思い?けだるさ?の表現・・とかね、着物のずっしり感がなんだかそれを後押ししてくれるみたいな(笑)

時にはそんな重ーい着物でデートなんかいかが?なんてね、相変わらずアホゥなこと言ってます。
再度調べてみるとやはりこの織物は「紬縮緬」。経糸に紬糸を使っているらしいです。硬くはなく、かといって柔らか~でもなく。

「紬」とつくけれど一般によくいうあの「紬」とは別もので、どちらかというとタレもの(柔らかもの)の部類に入るようです。

着物初めの頃、タレものはなんだか気恥ずかしくて・・そんな理由でカタものの「紬」一辺倒だった私にタレものを着るきっかけをくれたのがこの「紬縮緬」でした。

後日追記
それで、脱いだあと2日ほど衣文掛けに掛けておいたこの着物は・・意外にも、前日着た時よりもアレ?と思うほど軽く感じましたよ。やはり湿気のせいで重く感じたのでしょうか?

湿気の有る無にかかわらず仕舞い込んでいないで、時々出してあげないといけないなと改めて思った次第です。