正月に着た着物~ほっこり紬に刺繍の袋帯を合わせてみた

お正月には”はんなり”といきたいところでしたが・・
三が日が過ぎて娘と孫たちが自宅へ戻ったあと、丁度帰省していた友人2人と逢うために、ちょっとおしゃれ気分で着たのがこの紬。

ヘアスタイルは、友人の洋装に馴染む?よう普段のままに。アップにすると和装が強調されて浮く感じがしたし。
襟足がけっこう伸びて衿元が少々気持ち悪かったの。これなら最近被ってたウイッグの方がまだ良かったかなぁと思いました。
真冬に暖かそうな地厚の紬。薄い茶系ですが玉虫のように見るかげんで色に変化が出るのです。光を当てると黄金色に輝くので、ゴールデン紬などと呼んでたりします。
織り地は麻の葉柄、色無地的な紬の着物ですね。そういえばこれ、去年の2月には別の袋帯で着た紬でした。
ところで、紬には染帯を合わせるものと昔からよく言われていますが、そんなルールはもう単なるひとつの目安ですよね?

紬に織りの帯って私もよく合わせてるし(染帯より織帯の方が多い。それは好みだからです)全体的に見て着物と帯がチグハグ(格の違いや質感や色柄的に)じゃなければいい。要は組み合わせに違和感がなければいいのよね。(洋服のコ―デと同じことね)
年の初めには、絶対にこの帯を締めたかったのです。ただ好きだから😂なんですけどね。お正月らしい松竹梅が刺繍で表現されていて、帯の地色自体も柄の色味もほんっと大好きな袋帯なのです。

おめでたい柄でいて、表現がどこかポップな感じもレトロな感じもする。なので、普段着やお洒落着、フォーマルな場面まで使えると思っていました。

柔らかものの小紋となら一般的な組み合わせ。だけど、
ほっこり系のしかも節立った紬の着物とではどうよ?と一瞬考えました。が、ま~なんのその。特に違和感はないですよね?(ベストチョイスとまでは言わないものの)

市松の三分紐に翡翠プレートの手作り帯留、渋い赤の帯揚げで全体的にアンティークっぽいというかレトロな仕上がりになったかなぁ?と思います。
角だし結びは、いつもの「本角だし」ではなく現代の「角だし」です。
前帯のひと巻き目には柄のない「六通柄」。
部分的に金糸も使われていますが、渋い金色なのでそれが際立つこともなく紬に調和しやすかったようです。
確か2012年の2月ごろ?(このブログを始める少し前)に、藍大島の着物に合わせたこともありました。その時は普通にお太鼓結び。大島の艶が帯の重厚さに負けないのよね。

藍大島(先日のコレね)もこの紬も、どちらも着物の織り柄が主張してないんですね。どちらかというとシックなイメージの紬、無地感覚なのです。そういった紬だと帯も合わせやすいのね。当たり前だけど。

ということで、よほど格が合わない(フォーマル限定帯とか)という以外は、帯と着物とのつり合い雰囲気さえ合えば大丈夫。好みってことですよね。

ちなみに、この組み合わせは ほっこりした着物にこっくりした帯・・両方とも硬め重めなんですよね。

「織の着物に染の帯」というのは、単純に言えば「ほっこりやこっくりには、どちらかをスッキリ系、柔らか雰囲気、または軽めにすると中和して、バランスが取れやすいよ」ってことでしょーかね。

まあ、何れにしても好き好き。装う人の持ち味ってことでしょう。