喪服の帯に裏ワザ発見!初めて見る不思議な形にびっくり の続きです。
前回の時に書いた通り、この帯は生活の中ではもう使いません。今回舞台で使うことになったのがきっかけで25年ぶりに手に取ったわけ、まあ他の場面で使えてよかったかな。
今日の稽古で全員衣装合わせをしたところ、予定どおり「角だし」ということに決まりました。全員練習会場でそれぞれ衣装を着、裾の出し具合や「角だし」の大きさ、衿の抜き加減など確認しました(抜き方足りなかった)
さて、この喪服帯を二部式にします。短い帯は二部式にすれば使いやすいですが、「角だし」だと長さが必要なので工夫が必要。でも固定するタイプの作り帯なら何とかなると思います。
「角だし」お太鼓固定タイプの作り帯
まずは手先を48㎝確保。手先の「角」は両側5㎝づつ出すようにします。
次に前帯の方です。
もともと短い前帯(半巾帯)が、手先を48㎝切って更に短くなりましたから、別生地(紬帯の余り布)を繋ぎました。ひと巻き目になる部分なので見えません。
胴に二巻きします。クリップで留めたところが丁度背中心です。実際は前で巻きクリップで挟んでから後ろへ回すのです。見てお分かりの通りこれ文房具のクリップ。これを付けたままお太鼓をするのです。この上に帯枕がのる感じですよ。
次はお太鼓です(角だし)
一番上の写真で確認しつつ大きさを見て形成。手先を配置してズレないよう必要な部分を軽く縫う(黄色い線)もと三角部分だった端はタックを入れて縫ってあります。
支度するのに、自分が少しでも手間取りをなくすためです。衣装にはこんなちょっとした工夫もあると便利なの。
こんな感じでしょうか。着物クリップで仮止めしてます。お太鼓を横から見たところが下の通り。
タレ先を織り上げた丁度輪の部分に帯締めを通せばいいのです。更に折って(表側に倒す)そこへ帯締めを通し縛ると、表面が押されて少しふくらみが出るので太鼓の下線に表情が出ますね。
赤い裾除けに赤い半衿、短く着た辛子色の無地着物には黒い掛け衿。黒い帯。赤い帯締めと帯揚げ。
と、こんな衣装です。これが8名揃うとけっこう奇麗なものですよ。着物の袖裏には白い「うそつき袖」が付いてるので、あとは半衿を付ければ準備は全て終了~♡
と、こんな衣装です。これが8名揃うとけっこう奇麗なものですよ。着物の袖裏には白い「うそつき袖」が付いてるので、あとは半衿を付ければ準備は全て終了~♡