母が遺した着物の中で、母にしては意外だなぁと思ったものがこれ。
もしかするとこれは自分が好きで誂えたのではなくて、どなたかから譲られた物ではないかなと思います。これまでもそういった感じの着物が有ったりしました。
身丈が短めなので、腰紐は骨盤の下あたりにキュッと締めていますよ。私にとってはそれがまた気持ちの良い紐の位置なのです。
この身丈なら、きっと母にも短かったのでは?と思います。
この渋さ、追っかけ縞の具合、好きではあるのですが50代前後の頃には、「まだ着るのは早い似合わない」そう思っていました。着物に着られてる感、無理してる感がして・・ずっと衣装ケースに仕舞いっぱなしでした。
着ようかな?やめとこ。着ようかな?やっぱやめとこ・・で、もう10年ですよ( 一一)
で、今日友人宅へ行くとき、思い切ってこれを出し、着て行きました。60代も目前、それなりに中身も伴ってきたかもよ?もういいんじゃない?ということで。
あ、そしてこれは単衣なのです。さほど寒くはない今日、モスリンの裾除けとで十分な暖かさでした。普段着なら今月中はまだ袷じゃない日があっても大丈夫。臨機応変です。
それは、袖の振り。開きを身頃側に閉じつけたいのです。そう、男仕立てのようにね。風がスースー入らないのでその分暖かいでしょ?着物との袖丈の違いも全く気にすることないし。
真冬用の防寒コートがちょうどそうですよね?(大きな丸みの振りがない袖)
ほんと、こういった感じのコート類には、振りは要らないと思っていますよ(雨コートなら、袖がぬれずに済むし)
ただし、「袖からこぼれる重ねの美しさや遊び」を楽しむ装いなら、袖の振りはけっこう大事なポイント。そんな時はやはりそれ用のお洒落コートですね♡