「羽織」と「コート風羽織」の違い ③|ボーイッシュに着たい羽織の形

普段着ている着物から「対丈着物」の身丈寸法を決める②ページの続きで、今日は一緒に誂える「コート風羽織」について書きました。

普通の「羽織」じゃない、こだわりの「コート風羽織」

今回の仕立てでは「羽織」も誂えますが、その羽織は普通の女性羽織とは少し違っていて私なりのこだわり(というほどでもないが)があります。それは、普通の「羽織」ではなくて「コート風の羽織」ということで、そのこだわる部分をまとめました。

男仕立て

男仕立てのように袖に「振り」のない仕立てです。男仕立ては身頃側に袖が全部付いていますよね?それと同じにします。また、女性用の防寒コートにも袖が身頃に繋がった仕立てはありますよね。

そうすることで、色柄や雰囲気さえ合えば袖丈に関係なく他の着物にも羽織れます。しかも、冷たい風が吹いても袖から冷気が入らず暖かいです。

もう一つ、ボーイッシュに着たいとの思いも(表現が合ってるかどうかは❔)あって、袖の振りからこぼれる重ねの美とか・・ふだんに羽織るものには要らないかなと。

羽織でも「まち」は要らない

通常の羽織だと、こんな風に脇に「まち」が付いてますが↓
「コート風羽織」は「まち」なしで、前後の身頃脇線はそのまま縫い合わせます。これはAさん(仕立ててくれる方)から、まちを付けるか付けないか確認されて改めて加えたことです。

羽織の良さを活かす

逆に、通常の和装コートとも違うのは衿分部ですね。羽織の衿型にすることで前中心に開きが出来、見た目も気分も軽やかです。また、羽織の衿型ですから前身頃は前下がりになりますね。落ち感が大事、羽織のいいとこ取りです。(もちろん衣文は抜く仕立てで、ここは女仕立て)

以上が「コート風羽織」として仕立てる、こだわりの部分です。

※ 写真はここでの内容とは関係ありません。和装のことはじめに購入した、きものスタイリスト石田節子(「衣裳らくや」)さんの本から、おもしろカッコいいと思った羽織をば♡

洗い張りした反物出お誂え「対丈着物」と「羽織」のお仕立て計画①と続いて、仕立て上がりを待つのみですが、その更新にはしばらく掛かりそうですね。
その時にはまた✋

つづき 対丈着物1枚のみ仕立て上がり