和装着付けの紐代わり「コーリンベルト」に感心する

コーリンベルトって便利なんだけど、クリップ部分がどうも和装には違和感あるし着物の生地も傷めるんじゃない?と、買ってみたもののあまり使っていなかった。

10年程前に購入した「コーリンベルト」3本まとめ買いしたうちのこの2本です。使い古しの1本がまだ現役なほど時々の使用でしたが、このコーリンベルトに最近あらためて感心してしまったので、このページを書きました。

コーリンベルトの使い方

コーリンベルトは、調節の出来るゴム製ベルトの両端に、衿を挟むクリップが付いているもので、紐や伊達締めなどの結び目のごろつき、窮屈感、みぞおちの圧迫感が全くなく前面がフラットに着上がります。(クリップの内側に滑り止めラバーが付いている。一応は着物地も傷めないようにはなっている)

伊達締め代わりにコーリンベルト

着物に腰紐(私はモスリン紐)をして決めたら、衿元胸元おはしょりを整えて、一般的ならここで伊達締めをするのでしょうけれど(私はここでもモスリン紐を緩めに〆て。伊達締めのみぞおち圧迫感が苦手)それをコーリンベルトに代えるのです。

左身八つ口からクリップを通し入れて左衿を留め、ベルトを背中から回して右衿をクリップで留めます。

クリップの留め具合、たとえば上向き下向き、浅留め深留めなど、あんばいを見ながら好みでしょうね。

ベルトの長さも確かめ調節します。きつい(短い)と引っ張られて衿元が詰まってきます。かといってあまりにも緩すぎれば、する意味も半減。着物がよほど薄いか厚いかの違い以外、一度の調節でほぼ変わりありません。
以上で着物は着あがり、あとは帯まわりへ取り掛かるということです。

襦袢の紐としても便利なコーリンベルトは身体にも優しい

もう一つの使い方として着物だけじゃなく襦袢にも。上記と同じように使用して仕上げに衣文の抜き加減を整えて。実は今回初めて襦袢に使用。

あらためて感心した部分、それは、“紐で縛る”のと違ってからだが凄く楽だったのは着物にコーリンベルトで承知のことですけど、襦袢に試したことで更に心地良く感じた。

そして、踊りの稽古で激しく動いていたにもかかわらず、いつもより半衿の崩れが全くなかったこと。です。

半衿の安定については驚きましたよね・・きっちりおさえることよりも、程よいゆとりがある方が無理なく、動きでどこか引っ張られても緩みがあるためにもとにも戻りやすいってことなのね。そこのところは全体の着物の着方に関することと同じことなんですねぇ・・

で、この襦袢には紐が縫い付けていなかったので、この機会にとコーリンベルトを試したわけでしたが、思いがけない発見となりました。
実は、踊りの先輩に長襦袢の紐代わりにコーリンベルトを常用している人がいて、その使い心地を私はずっと気になっていたのです(その人は襦袢の背に付けた紐通しにコーリンベルトを通し使用。もちろん着物にもコーリンベルトで、計2本使ってる)

やはり紐で締めること自体が体にこたえるのだそうで・・私も自分で体験し納得した点。コーリンベルトって体に優しい着付け紐なんですねぇ😊


ちなみに、かなめの腰紐も帯も、締める位置こそ違う(へそ下や骨盤あたり)のでそれはまた別、かえってそこは締めた方が運動力が上がり体も楽なんですよね。


以上、感心したコーリンベルトの使い心地と使い方でした。

他の着付け紐「ゴムベルト」の便利な使い方はこちらのページに~身丈足らずの着物も「ウエストベルト」でおはしょり確保