50代には死ぬほど地味な大島も小物次第で素敵なコーデ

着物を整理していて、箪笥を開けたら目に止まった着物、一番下にぺたんこになってた単衣の地味~!な大島がありました。・・この数年忘れてた。

これは母が持っていたものなのですが、母はこういう色味は絶対に好まない人、しかも全体的に寸法が小さい。だからおそらく誰かから譲り受けたもので着ることもなかったのではと思うの。

昔よく「男並み」(裄)という表現で馴染みの呉服店では仕立ててもらっていたくらい昭和初期の人にしては体格が良かったから間違いないと思う。

そう、5、6年も前に私手直ししたんですよね。身八つ口から肩までを解いて肩巾を出し、袖巾もギリギリまで出しました。よって裄丈が長くなった。ただ、身丈は出せる分が無かった。直しに明け暮れた当時のことをいろいろ思い出しましたよ。

しかし地味過ぎる・・なぁんてこと言わず、「地味なおばあちゃんの着物も小物次第で着られる」ってことで早速コ―デしてみました。
着物はそばで見るとこげ茶色っぽいけど少し離れてみるとちょっと緑っぽくも見える。

選んだ帯はこの辛子色の名古屋帯。驚いた、この帯は上から格子状に施された糸が蛍光灯に照らされてオーロラに光る・・前は気づかなかった!

帯揚げは落ち着いた赤、これで色味を差す、はつらつさを添える。帯にも赤が入ってるし違和感ナシ。帯締めは、抹茶じゃしっくりきすぎて面白んない。赤はムリしてるって感じに。

そこで、パッと目に留まった明るめの紫色をチョイスしました。いいんじゃない?衿元は白でスッキリと、暗い着物の色も顔周りを明るく照らす。
これならイケますね。やっぱり帯ひとつ小物ひとつで、如何様にもなるものなんですね。これは着てあげなくちゃです。けど実際に自分が着たら、多少またコ―デが変わるかも。春までまっててね。
マネキンあるあるなんですが、誰もいない部屋の前を通るとき、うす暗い部屋に浮かぶ着物の人・・一瞬ギョッとするんですって(笑笑)以前息子にやめてって言われたよね。

これは電気ついてるけどこんな感じで置いてたりする。確かにこれで暗いと驚くかも。というか、自分もそんなことあったわ正直。自分で置いて自分が驚くというね。娘や孫たちも初めは気味悪がってた。
今ではもうみんな慣れっこです。このトルソーちゃんが我が家に来た時、名前をつけてあげようと思ったものたけど、それは止めたよねなんとなく。

ちなみに、「トルソー」は顔や手足のない胴体のみのことで、「マネキン」は全身を言うのですって。