着物関係の在庫管理、帯編①~二部式帯(名古屋帯・袋帯)

着付けの時短や、短かかったりお太鼓の柄合わせのわざらわしさ対処、準備や収納時のわずらわしさ軽減など・・いろんな理由から、それらを「作り帯」へと移行してゆきました。それは普段用の名古屋帯が中心です

(今のところ、フォーマル用やまだ新しいもの、そして古くてもそのまま残したい又は少しでも躊躇するものに関しては除外しています)

これまで何本も手を掛けて切らない作り帯、二部式帯(作り帯・付け帯)を実際に使って試してきましたが、準備から収納までを含めて総合的にいちばん自分に合うカタチが完全に決定しました。

それで最近、元から有った二部式でも形を固定していないもの、又「切らない作り帯」にしていたものも、この数日間のうちに全て「二部式の作り帯」に変え統一しました。

それがここで在庫管理している「二部式の作り帯」です。

二部式帯で、お太鼓のずり落ちが気になる人もいるようですが、帯の厚みにもよるけど前帯は二巻きするのでその重なりが土台にもなります。文房具の大きなクリップや専用の「帯止め」でもいいですね。

私は小さく丸めたおしぼりを帯と背の間に挟め込んで土台にしています。
では、ここからは二部式の作り帯オン・パレード(・・でもないかな?)

二部式の名古屋帯と在庫

① お太鼓に「テの付いた完全お太鼓型」、前帯に紐付き

前帯を二巻きし、紐を後ろから前へ回して縛り帯内に仕舞う。帯枕帯揚げをセットしたお太鼓を背負う。帯締めで完成。イカット絣は今回形を固定しました。右下ブルーのにはお太鼓裏に文化帯と言われた昔の帯・・フック(既製品)が付いている。

② お太鼓に「テのないお太鼓型」、前帯に紐付き

通常の帯と同じように手先を取って前帯を二巻き。手先を前に一旦仮にあずけ、後ろから回した紐を前で縛り帯内へ仕舞う。帯枕帯揚げをセットしたお太鼓を背負う。仮にあずけていた手先をお太鼓に通し帯締めして完成。
黄緑のも形を今回固定しただけです。

③ お太鼓に「テのないお太鼓型」、紐は一切なし

「切らない作り帯」を再度作り替えたのがこれ。紐がないしお太鼓にテが付いてないので収納もしやすいです。

使い方は、前帯を後ろから二巻きし手先を前で一旦預け、帯枕帯揚げをセットしたお太鼓を背負う。仮にあずけていた手先をお太鼓に通し帯締めして完成。

この二部式の中には、前帯が長いのでそのまま半巾帯として「貝ノ口」結びなら出来るのもあります。一石二鳥?
これだけ夏帯。夏こそ二部式と思うので夏帯は今後ちょっと増やすかも。

④ お太鼓自由型、紐なし

ただ二分割しただけのものでお太鼓を自由な大きさで結べます。角出し風にもOK。

下の2本はリバーシブルで使えます。両面使えるからこその自由タイプですね。
右の格子は端切れからの手作り。前帯を長めに作ったことで半巾帯として「貝ノ口」結びは余裕で結べます。
刺繍が好きで購入したアンティーク帯。専門店でクリーニングしてもらいました。ほとんど使ってもいないのでこの際二部式に。踊りの衣装に使えればいいかな。
3本とも、前帯の巻き方は上記の(③お太鼓に「テのないお太鼓型」紐は一切なし)と同じです。角だし風の場合、手先はそのままか又はゴムでしばり「角」を作ってもいいですね。

二部式の袋帯と在庫

普段のお洒落着やセミフォーマルにも使える、たった1本の袋帯は思い切って二部式に。やはりこれも自分が一番使いやすいスタイルです。

お太鼓に「テのないお太鼓型」、紐は一切なし

二重お太鼓です。締め方は上記の(③お太鼓に「テのないお太鼓型」紐は一切なし)と全く同じです。
これはちょっとしたお洒落着用の袋帯ですが、形も柄合わせもきちんとさせたいフォーマルな袋帯こそ二部式にしたいところ。ですがそれはなかなか勇気のいること。今のところは見合わせています。実際袋帯を使う場面もそうないですし。

これで以上です。一目瞭然の在庫管理となりました。もし又手持ちの帯を二部式にした場合はこの在庫管理スペースにて保管です。

ひとこと

帯本来の締まり感。やはり、あの巻いてキュッとした締まり具合とその後の胴まわりの気持ちよさは、前帯が二巻きあってのことと実感。
二部式は帯を締める感触体感は健在です。収納も簡単。

あまり締めることもない超お気に入りの帯は、眺めているだけでも幸せ。織柄命!(笑)
そういった帯はそのままにしています。いつか解いて他のものに仕立て替えるかもしれない、という思いからです。
自分で帯地を選び誂えたものというのも、まだまだそのままにしていたいものです。